権田修一が伝えたい想い ドナルド・マクドナルド・ハウス支援の背景を紹介

元日本代表GKの権田修一が、ドナルド・マクドナルド・ハウスを支援している。そんな記事を目にした時、「ドナルド・マクドナルド・ハウス」ってなんだろうと思いました。

「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、病気と闘う子どもたちとその家族を支える施設。そしてこの活動に強く共感し、支援を続けているのが、権田修一。

サッカー界を代表する守護神が、なぜ“病気の子どもたちとその家族”のために行動しているのか、知りたくなりました。

今回は、ドナルド・マクドナルド・ハウスとはどんな施設なのか、権田選手が支援を始めたきっかけ、そして私たちにできることについてご紹介します。
スポーツ選手が届ける、やさしさの連鎖——その一端をぜひ知ってください。

権田修一とは? 心優しき守護神の素顔

権田修一は、東京都世田谷区出身のプロサッカー選手。
これまでJリーグや海外クラブ、日本代表で活躍し、2022年のカタールW杯でもゴールを守った頼れる守護神です。
現在は無所属ながら、日本プロサッカー選手会の副会長も務め、ピッチの外でもサッカー界に貢献する存在。
その権田選手が注目するのが、「ドナルド・マクドナルド・ハウス(以下、ハウス)」の活動です。

権田 修一のプロフィールは、こちら。

生年月日 1989年3月3日
身長/体重 187㎝/84㎏
出身地 東京都世田谷区
所属クラブ さぎぬまSC→FC東京U-15→FC東京U-18→FC東京→SVホルン(オーストリア)→サガン鳥栖→ポルティモネンセSC(ポルトガル)→清水エスパルス→デブレツェンVSC(ハンガリー)→無所属
その他 日本プロサッカー選手会/副会長

 

ドナルド・マクドナルド・ハウスとは? “第二のわが家”の役割

施設の目的や内容は?

自宅から遠く離れた病院に通院・入院する子供を看病する家族のために、病院のすぐそばに建てられた滞在施設です。

ハウスには、キッチンやダイニング、独立したベッドルームが備わっており、宿泊費は1泊わずか1,000円。

しかも、運営資金はすべて寄付と募金でまかなわれ、スタッフ業務の多くもボランティアによって支えられています。

アメリカ・フィラデルフィアで始まる 開設のきっかけ

1974年にアメリカ・フィラデルフィアで始まったこの取り組み。

アメリカンフットボール選手が、自身の娘の入院の際の苦労から、マクドナルドの店舗オーナーや病院、新聞社などの協力を得て、家族が少しでも安らげる滞在施設として『ドナルド・マクドナルド・ハウス』が誕生しました。

日本では2001年に「せたがやハウス」が第一号として誕生し、現在は全国12か所で運営されています。

施設の価値とは?

この施設の本当の価値は、単なる“宿泊場所”ではないと思います。
子どもの入院に付き添う親たちは、ほぼ24時間体制で看病をしています。

あるお母さんは、こう語っています。
「24時間ずっと共同生活をしているから、たまには1人になりたい時がある。子どものそばにいたいけど、ずっと気を張っていたりすると、少しでいいから離れたいって思ってしまう時もある。少しでもリセットできたら、また笑って子どもと向き合えるのに」

別のお母さんは、こう続けます。
「病状の悪化や予期せぬ手術の決定など、つらいことがあった時に、そっと泣いたり、気持ちを落ち着かせたりする場所がほしい。泣いていた顔で子どもの前には戻れないし、子どもの前では絶対に泣いているところを見せたくない」

ハウスは、病気の子供を見守る家族の「感情を落ち着かせる、感情を逃がす場」としての役割も果たしています。

 権田選手が支援に乗り出したきっかけ

権田選手がハウスの存在を知ったのは、2023年、チームメイトのお子さんが入院したことがきっかけでした。

その際に出会ったのが、地元・世田谷区にある「せたがやハウス」。彼はそこで、病気と闘う子どもだけでなく、その家族の苦労にも思いを馳せました。

「子ども病院は何度も訪れてきたけれど、支える家族の環境には、目が向いていなかった。知ってもらうだけでも意味があると思った」

この気づきが、権田選手の支援活動の原点となりました。

アンバサダーとしての活動と広がる輪

権田選手は、2024年5月に「Team DMHC アンバサダー」に就任。
募金活動、ハウスや病院の訪問、出前授業など、積極的に顔を出し、行動を通じてハウスの存在を広めています。

なお、アンバサダーには、北澤豪(元プロサッカー選手)、深堀圭一郎(プロゴルファー)、石田ひかり(俳優)、美弥るりか(俳優・アーティスト、元宝塚歌劇団)、和泉元彌(狂言師和泉流二十世宗家)がいます。

北澤豪さんは、「ドナルド・マクドナルド・ハウス支援 チャリティフットサル大会」をプロデュースしています。

2025年6月には、17回目となる大会が開催。権田選手も駆けつけ、200名以上の参加者が集まり、たくさんの支援が寄せられました。

また、日本プロ野球選手会では、2019年より、選手たちが寄付やハウス訪問などの支援をしています。2025年は、全12球団、45名の選手が支援をしています。

そして、日本プロサッカー選手会も、2024年からハウスへの支援を開始。第一歩として、各チームの選手が地元のハウスと連携病院を訪問し、子どもたちに笑顔と勇気を届ける活動を実施しています。

スポーツを通じた支援の輪が、広がっていることが感じられますね。

「知ること」から始める支援の第一歩

日本での認知度はまだまだ低く、支援の手は十分とは言えないことが課題ということです。

ハウスの活動には、私たち一人ひとりが参加できる方法がたくさんあります。

▶ できる支援方法

・寄付:オンラインや申込書で。
・募金:マクドナルド店頭やマクドナルド公式アプリ・Yahoo!ネット募金など、サポート会員制度。
・物品寄付:生活用品や文房具など、ハウスで必要とされる物品の寄付も受付。
・ボランティア登録:受付・清掃・夜間当直など、地域の支えがハウスの力に。

また、「青いマックの日(マクドナルドでハッピーセットの購入1つにつき50円を寄付)」など、身近な企業も支援活動を行っています。

「ほんの少し、気にかけてみること」
それが、家族の“安らぎ”を支える力になるのかもれません。

【まとめ】権田選手の発信に見る、アスリートの“声”の力

権田選手は、「一人の父親」としての目線を持ち、病気の子どもと家族の立場に寄り添うメッセージとして、この活動を発信しています。

著名なアスリートが声をあげることで、多くの人に“届く”きっかけが生まれます。

メディアでは取り上げられにくい社会課題でも、スポーツ選手の言葉や行動を通じて、共感と行動が広がっていく。その影響力は、ただ強いだけではない「意味のある強さ」だと感じさせられます。

まずは知ることから。そして、できることから始めてみたいと考えさせられました。

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