Jリーグの東京ヴェルディとFC東京、それぞれのクラブに所属する若手GK・中村圭佑と小林将天。
実はこの2人、中学生時代にFC東京U-15むさしで同じゴールを守っていたチームメイトであり、今もなお互いを強く意識し合う“ライバルであり親友”の関係です。
高校では別々の道に分かれながらも、共に年代別の日本代表に選ばれ、再びピッチで再会。現在はJリーグの舞台で、同じ東京を拠点とするクラブに所属しています。
この記事では、中村圭佑(東京ヴェルディ)と小林将天(FC東京)の出会いから、切磋琢磨の日々、そして今後の展望までを、エピソードとともにご紹介します。
東京の守護神として未来を託された2人のストーリーを、ぜひご覧ください。
中学時代、中村にとって、小林は「超えられない壁」だった
出会いは中学時代。
2人ともFC東京の下部組織「U-15むさし」で、同じチームのGKとしてプレーしていました。
当時、正GKの座をつかんでいたのは小林選手。
中村選手は、どうしてもその“牙城”を崩せず、悔しさをにじませながらも必死に食らいついていたそうです。
でもね、この2人、単なるライバルってわけじゃないんです。
「あいつは守備的で、オレは攻撃的なキーパー。
攻撃はあいつがオレを真似して、守備はオレがあいつを真似して。
そうやって、ずっと一緒に成長してきたんです」
――中村圭佑(東京ヴェルディ)(引用:ゲキサカ 22/3/28)
ライバルだけど、認め合い、影響し合う存在。
これって、なんだか熱いですよね。
進路で別れた2人、それでも“ある約束”があった
高校進学のタイミングで、2人は別々の道を分かれます。
小林選手はFC東京U-18へ昇格。
中村選手はFC東京U-18へ昇格できず、「もうプロはないかもしれない」と、一度は夢を諦めかけたそうです。
でも、そんな中村選手の心を突き動かしたのが、とある練習試合。
FC東京U-18と静岡学園との試合で、彼が最強だと思っていたFC東京の先輩たちが静岡学園に圧倒される光景に、彼は衝撃を受けます。
それをきっかけに、中村選手は静岡学園への進学を決断。
東京を離れ、名門で再スタートを切ることになりました。
そのとき、2人の間で交わされたのが、たったひとこと。
「日本代表で会おう」
この言葉が、2人の心の中にずっと残っていたんです。
約束は現実に。再会の舞台は「日本代表」
そして高校に入ると、2人は約束どおり再び出会います。
中村選手は静岡学園で、小林選手はFC東京U-18でそれぞれ研鑽を積みながら、そろって年代別の日本代表に選出。
同じピッチに立つ日がやってきました。
「代表の練習の感覚って、中学時代に一緒にやってた頃と似てました」
――中村圭佑(引用:ゲキサカ 22/3/28)
「仲がいいけど、馴れ合いじゃない。
互いに競い合い、アドバイスし合い、ゴールキーパーの考え方も含めた色々なものを共有して、ずっと切磋琢磨してきた仲です」
――小林将天(FC東京)(引用:FC東京FANZONE)
実際、小林選手は、中村選手の試合でのプレーを欠かさずチェックしていたそうです。
「一番意識している同世代のキーパー」として、お互いに常に存在を感じながら成長してきました。
そして今、東京で再び交差する2人
2024年、2人は、“東京”に戻ってきました。
中村選手は、J1昇格を果たした東京ヴェルディへ。
小林選手は、FC東京でプロとしての道を進んでいます。
中村選手は、チームを引っ張るリーダータイプ。
練習中に緩みが見えれば、主力選手にも容赦なく声を張り上げるその姿勢は、チームの士気を一気に高める存在です。
「やれよ!」「さぼるな!」
――中村圭佑(練習時のコーチング)
一方の小林選手は、どっしりと構える“守護神”。
冷静沈着に味方を動かしながら、チームを後ろから支える頼もしさがあります。
ライバルであり、親友であり──
「ヴェルディがJ1に復帰したことで、J1の舞台で僕と中村選手が戦っている姿を早く見せたいです」
――小林将天(引用:FC東京FANZONE)
2人の物語は、まだまだ続いていきます。
出場機会はこれからかもしれません。でも、あの日交わした「日本代表で会おう」という言葉の続きを、今度は“東京ダービー”の舞台で見せてくれるかもしれません。
それぞれの選手の詳しい情報はこちらからお読みください!


東京の空の下で、同じ夢を追い続ける2人。
彼らがいつかピッチで向かい合う日、きっとその瞬間を見届けたくなるはずです。
まとめ
あなたにも、こんな“ライバルであり親友”と呼べる存在はいますか?
切磋琢磨しながらも、支え合える相手がいる。
そんな関係性が、人を本当に強くするのかもしれません。
ぜひこれからも、中村圭佑と小林将天の歩みに注目してみてください。
そして、東京ダービーで2人が対峙するその日を、楽しみに待ちましょう!