FCバルセロナのカンテラで育ち、その名が早くから注目されてきた髙橋仁胡(たかはし にこ)。
トップ昇格目前での挫折やケガという苦難を経験しながらも、前を向き挑戦を続けています。選手として、どのように感じ、乗り越えてきたのか、とても興味がわきますよね。
現在はセレッソ大阪でプレーし、日本代表やリーガ再挑戦という夢を胸に歩みを進める20歳。
今回は、髙橋仁胡の経歴やプレースタイルを詳しく掘り下げていきます。
髙橋仁胡の経歴は?バルセロナ・カンテラ出身!
幼少期~バルサ入団まで
サッカーを始めたのは、幼少期のフットサルからでした。
4歳のころ、学校の友達の影響でフットサルクラブに入り、やがて本格的にサッカーへ移行。
FCBペーニャ、サン・クガFC、UEコルネジャといったカタルーニャの地元クラブで腕を磨き、やがてFCバルセロナ、RCDエスパニョール、ジローナFCという名門からオファーを受けるまでになります。
2019年、彼は憧れだったFCバルセロナのカンテラ(下部組織)に加入。
カデーテB(U-15相当)から始まり、カデーテA、フベニールB、フベニールAへと着実にステップアップ。
“ボールを大切にする”バルサの哲学を体現する選手として、日々成長していきました。
バルサ退団という挫折
しかし、順風満帆に見えた道に、思わぬ壁が立ちはだかります。
2024年、ケガの影響により、バルセロナBへの昇格が叶いませんでした。トップ昇格を夢見ていた髙橋選手にとって、大きな挫折だったことでしょう。
それでも、その悔しさを前向きな言葉に変えて語っています。
「サッカーも人生も、良い時もあればそうでない時もあります。終わったことを考えても変えられません。『ケガがなければバルサBに行けた』と考えても仕方がない。成長を重ねていけば、またリーガでプレーするチャンスがあるかもしれません。」
この言葉には、サッカー選手としてだけでなく、一人の人間としての強さと前向きさが詰まっていると感じました。
夢に手が届きそうで届かなかったとき、それでも「終わったことにとらわれない」心の持ち方は、どんな職業・立場の人にも通じる姿勢ではないでしょうか。
日本代表での飛躍と、心温まるエピソード
◆2022年:U-18日本代表に初選出。
◆2023年:飛び級で、U20アジアカップ・U-20ワールドカップに出場。どちらの大会も主力としてプレーし、チームの中核を担ってきました。
そんな真剣勝負の舞台でも、彼の人懐っこい人柄が垣間見えるエピソードがあります。
2023年U-20ワールドカップ(開催地:アルゼンチン)の直前、チームメイトたちが現地の有名理容師に散髪をしてもらうという出来事がありました。
実はこれ、髙橋選手の「コネ」で呼んだという理容師だったそうですが……
「おれがインスタを通じて呼んだ」と自信満々に話しながら、実は知り合いではなかったとか(笑)。
「日本では知らない人に髪を切ってもらうのは変かもしらんけど、スペインでは普通にある」と、スペインらしい価値観も披露してくれました。(引用:ゲキサカ)
この“散髪エピソード”は、チームの緊張感を和らげるきっかけにもなり、仲間たちからの信頼の厚さもうかがえる場面でした。
セレッソ大阪での挑戦、そして再び夢へ
2024年7月、髙橋選手はJリーグ・セレッソ大阪に加入。日本での生活もプレーも初めてという環境に飛び込む決断を下します。
初年度こそ公式戦出場はなかったものの、2025年シーズンにはチャンスをつかみ、3月のJ1デビュー戦で同点弾を演出する活躍を見せます。
チームの先輩である香川真司選手からの「怖がらずに自分のプレーをしろ」という言葉も、支えになっていると言います。
「リーガ再挑戦」と「日本代表入り」。
この2つの大きな夢を追いながら、今この瞬間も地道に歩みを進めている髙橋仁胡。その姿勢は、夢を諦めずに努力し続けるすべての人へのエールでもあります。
※2025年7月5日のガンバ大阪とのダービーで、相手との競り合いでジャンプし、着地の際に右足を負傷。右足小指の付け根にあたる第5中足骨骨折で、全治3カ月と診断されたもようです。U-20ワールドカップの出場も絶望視されており、残念なニュースとなってしまいました…。
髙橋仁胡のプロフィールは、こちら。
生年月日 | 2005年8月17日 |
出身地 | スペイン・バルセロナ |
身長、体重 | 173cm / 65kg |
愛称 | ニコ |
在籍チーム(2025年時点) | セレッソ大阪 |
背番号 | 22 |
ポジション | DF |
利き足 | 左 |
髙橋仁胡の評価は?ポジション・プレースタイルを解説!
ポジションは、左サイドバック。
173cm・65kgと小柄ながら、豊富な運動量で上下動を繰り返すタイプで、攻守両面に貢献します。
プレーの特徴
• 左足のキック精度が高く、攻撃の起点に。
• 積極的な攻撃参加でチャンスを演出。
• 球際に強く、1対1でも引かないメンタリティー。
• サッカーの見方が独特で、状況判断力にも優れる。
バルサ仕込みのパスワークと、日本的な献身性を併せ持ち、セレッソ大阪のアグレッシブなサッカーにもフィットしています。
メンタリティーも注目
小さい頃から負けず嫌いで、遊びでも負けると泣いていたというエピソードも。
前回のU-20W杯では、アルゼンチン開催にもかかわらずグループステージ敗退となり悔しさをにじませましたが、「次はこの悔しさをぶつけたい」と語っており、リベンジへの意欲も強く感じられます。
まとめ
今回は、髙橋仁胡について深掘りしてきました。
・FCバルセロナの下部組織で5シーズンを過ごした経験を持つ逸材のサイドバックです。
・バルサではBチーム昇格目前での退団という悔しさも味わうが、ポジティブに乗り越える力強さを持つ。
・現在はセレッソ大阪でプレーし、再び世界への挑戦を志す。
髙橋仁胡は、バルセロナ仕込みの技術と強いメンタリティーを持ち、まだ20歳という若さながら、挫折を力に変えて挑戦を続ける姿が印象的です。
「髙橋仁胡はハーフなの?国籍は?両親は? バルセロナ育ちのSBに注目!」~髙橋選手はハーフなのか、両親の情報を調べた記事はこちらから!

セレッソ大阪での経験を糧に、リーガ再挑戦や日本代表入りという夢に向かって進む姿勢は、多くの人に勇気を与えてくれるでしょう。これからの飛躍を心から応援したいですね。